どう違うのか?と聞かれることは多いですし、求人面接などをさせていただいているときにも話になりますが、少なくても私が業務を行う上では、「経理」と「税務」は別ものです。

どれくらい違うのかを上手く説明できませんけれども、感覚的にはサッカーとフットサルやバレーボールとビーチバレーよりは違うのではないかと思います。サッカーと野球ほどは違わないと思いますから、野球とソフトボールくらいの違いかもしれません。

経理と言うと一般には会社でのお金の管理や帳簿付けなどを指していて、簿記などの知識があると良いのでしょうが、無くても家計簿やお小遣い帳の延長線上で何とかなる部分もあります。

大雑把な言い方をするならば、手持ちの現金や通帳の銀行残高と帳簿の金額が一致しているか、請求した金額がキチンと入金されているか、などの数字が合えばとりあえずは良いわけで、勘定科目などの問題はその次のことです。

それに対して税務とは文字通り税法に関係する業務であり、結果が合えば良いのではなくて、常に税法という法律に基づいた処理を求められています。

そのためには最近では毎年のように改正になる膨大な量の税務に関する法律を理解していなければならず、そのことによってお金をいただけているわけです。

ですから税理士事務所と言うからには、税務を生業としているわけですので、税法の知識が無いまでも、せめて「経理と税務とは違うんだ」という認識だけは持って業務に望んでいただきたいと思います。

税務六法と簿記入門