神様が大好きな私は神様のことをいろいろと勉強するために、古事記や日本書紀なども読んでみましたけれども、いつもいろいろと教えられることが多いのは元開業医で前春日大社宮司の葉室氏が書かれた本です。

これまでに何冊も書かれておりその多くを拝読しましたが、最新刊である「神道 おふくろの味」は3年前に出版されたのですけれども、執筆直後の葉室氏が亡くなられて遺作となってしまったこともあり、ずっと読めないままにしておりましたがこのたび読了しました。

内容はこれまでの著作と重なることが多いのですけれども、その中で一番心に沁みたのは過去を現在に引きずる「持ち越し苦労」と将来を案ずる「取り越し苦労」をせずに、今この瞬間を一生懸命に生きる「中今(なかいま)」が大切だと説かれていることでした。

確かに過去に言われたことや失敗をいつまでも気にしてしまったり、将来の心配や不安を気にして、一番肝心の今が疎かになってしまうことは良くあることですが、それでは神様もがっかりしてしまうかと思います。

神様と言いましても多くの日本人には宗教的なものではなくて、日本人がこれまでに続けて来たの生き方や生活・文化に近いことととらえるのではないかと思いますし、八百万の神とか鰯の頭もなどと言われる通りに、我々日本人にとって神様はとても身近な存在ですから、その神様をがっかりさせないためにも今を精一杯過ごしたいと改めて思いました。

ご興味があれば、ぜひご一読ください。

神道 おふくろの味